眠れ安らかに、西の地で

 

 

西武新宿線と接続し南大塚駅と(廃)安比奈駅を結んでいた西武安比奈線とは、今では線路は分断され、通電もされず、廃線を特集した本の表紙を飾っていたこともある。そんな、「休止線」。

 

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半世紀眠ってきたこの路線は、今年の初春突如廃線が決まった。いつ廃線になってもおかしくない、そもそも何故廃線ではなく休止線だったのか甚だ疑問ではあったけど、何でいきなり?と皆が首をかしげたのも懐かしい。

その際「廃線にする」ではなく「安比奈地区の〜」という書かれ方をし、線路跡全撤去を告げられた安比奈。

だから私は西武安比奈線は忘れられているのかなぁと悲しくなっていた。休止線のまま風化したから廃線にするのを忘れていただけだと。

 

撤去が始まるのは秋。つまりそれは西武安比奈線のいなくなる時。

私が(にわかとはいえ一般人からしたら)鉄オタだから、こんな休止線の名前を大切にしていたのであって、会社からしたら余らせていた土地でしかなかったのだとずっと思っていた。

でも眠ったままじゃなくてよかったね、ちゃんと行く末が決まったんだね、そう落ち着いた頃。

 

唯一の接続路線が、サプライズを行った。

 

某日の車両基地公開で、車両に掲げられたHMに驚きを隠せなかった。

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(※こちらご自由にお使い下さいとのことで、拝借しました。)

惜別、安比奈。

私はその場にいなかったけど、写真だけでも思わず涙した。その場にいたら本当に泣いていたと思う。

グループ本社は名前をひとつも出さない休止線。だけどちっちゃいお別れツアーをやったり、駅にポスターを掲示したり、それくらいはもしかしたらあるかもしれないと思っていた。でも、これはないよ西武新宿さん。

大々的にやらず、あくまでサプライズとしてこれを掲げて公開する。その心意気に言葉を失いそうだよ。

 

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惜別・名残惜しく、別れ辛く思うこと。

 

「忘れてなんかない」

「さようなら、西武安比奈線